昔から「旬の食材は食べるべき」と言われてきましたが、実際は1年中お店にありなかなか実感できないです。意識して旬の野菜を摂っている方はいいですが、意外に旬とはわからないものです。
旬の食材とは、出回る量が一番多い時期、おいしさが一番の時期になります。よく見かけ、食べごろの食材とも言えますね。
意識していると旬の食材と違う時期の食材は、味・値段・栄養価も違います。
今回の記事は
- 旬の食材とは?
- 旬の食材の栄養、値段について
- 春夏秋冬の食材について
詳しく解説します。
プロフィール
- 40代で料理系の仕事20年以上。
- 調理師免許所時。野菜ソムリエ。
- 小学生双子の父親で料理を毎日担当。
- 3年間受験にむけて頑張っている子供の為に料理を日々勉強中。
旬の食材とは何がいい?
旬の食材には栄養価が高い、値段が安い、季節にあった栄養が取れるなどのメリットがあります。
栄養価が高い
まずは旬の食材には栄養価が高いことが知られています。野菜はビタミン、ミネラルなどが旬の時期と違う時期とでは3~4倍も違うことはわかっています。
魚の旬とは産卵前の時期のものをいい、産卵のために栄養を蓄え、脂ものっています。逆に産卵を迎えると疲労のため栄養も脂も落ちてしまいます。
値段が安い
旬の時期のものは、たくさん取れるので市場にも多く出回るため値段も安くなります。
野菜は多く収穫され、魚は産卵のため沿岸に近寄ってくるため取れやすくなるとも言われています。
値段も安く、栄養価が高いので買わない選択肢はありませんね。
季節にあった栄養がとれる
旬の時期の野菜はそれぞれの季節にあった栄養・役割があると言われています。
春の野菜の苦味は冬の間にたまった毒素を排出する役割、夏の野菜は水分やミネラルをたくさん含んでいるので汗をかいて不足する水分・ミネラルの補給や体を冷やす役割になどがあります。
秋の野菜は夏の暑さで弱っている体の回復のために必要な食物繊維、ミネラル、ビタミンなどが取れ、冬野菜は血行をよくし、体を温めたり・免疫力を上げる風邪予防に効果的なビタミンやカロテンなどの栄養素が豊富に含まれています。
日本の四季(春夏秋冬)の旬の食材
日本の特徴のひとつに四季(春夏秋冬)があります。説明したように、四季の食材にはその季節にあった栄養が取れ、栄養価も高く、多く流通して安いなどの特徴があります。
四季の代表的な食材を解説していきます
春の食材
春は芽吹く季節ですので、山菜・たけのこ・アスパラ・えんどう豆・空豆などがあり、色鮮やかでビタミンやミネラルが豊富です
- 山菜
- ふきのとう、こごみ、たらの芽、山うど、わらび、ぜんまい、かたくり、のびる、うるい、木の芽などがあります。
山菜には苦味があり、この苦味が毒素を排出してくれて血液を浄化せいてくれると言われています。栄養成分は種類によって変わりますが食物繊維、カリウム、ビタミンなどのミネラルが豊富です。 - 筍
- 旬の筍は香りがあり、柔らかいのが特徴。3月から多く出回り、5月初旬頃まであります。鹿児島、福岡、熊本、京都、静岡などが主な産地。収穫後すぐ茹でないとえぐみや苦味がまして食べづらくなります。先端の方がえぐみが強く、根本の方が弱いです。栄養成分は食物繊維、カリウム、たんぱく質が豊富です。
- アスパラガス
- コクと旨味があり、歯ごたえがあるのが特徴。収穫後は甘く・柔らかく、鮮度が悪くなるほど味が落ちやすいので早めにいただきます。種類はグリーンアスパラ、ホワイトアスパラ、紫アスパラ、ロングアスパラ、ミニアスパラなどがあり、紫アスパラは緑に比べて糖度が高くやわらかく、茹でると緑色になります。栄養成分はアスパラギン酸、ビタミンE、ルチンなどが豊富です。
- えんどう豆
- 旬のえんどう豆は茹で時間も短く柔らかくなるのが早いのが特徴。薄緑色で大粒のうすいえんどう豆と緑が濃いグリンピースがあります。関西では薄いえんどう豆がよく食べられます。3〜5月頃最盛期、鮮度劣化が早いので早めにいただきます。栄養成分は、たんぱく質、澱粉、ビタミンB1などが豊富です。
- 春の魚
- 鯛、さわら、かつお、めばる、しらす、かれいなどがこの時期においしい魚です。鯛は桜鯛と言われているほど姿が綺麗で甘く、旨味が濃い味になります。
夏の食材
夏は暑さや汗で体力が消耗する季節なので、夏野菜は水分や塩分を補給し、熱中症や夏バテを防ぐ効果があります。トマト、胡瓜、茄子など水分が多く生で食べられるものも多いのが特徴です。
- トマト
- 夏の路地物のトマトは香りがよく味が濃いのが特徴。ヘタが緑色で切り口が新鮮なものが、鮮度がいいです。湯むきして冷蔵庫に入れて冷やしておけばそれだけで満足感がでてきます。栄養成分はリコピン、ビタミンC、ビタミンEが豊富です。
- 胡瓜
- 夏の胡瓜は水分豊富で柔らかいのが特徴。イボが痛いくらい尖っているものが新鮮です。ぬか漬けにすると違いが本当にわかります。
皮が硬い場合はピーラーで剥くと食べやすくなります。栄養成分はカリウム、ビタミンC、ビタミンKなどがあり、95%水分もあります。 - 茄子
- 夏の茄子は皮が柔らかく水分豊富なのが特徴。油と相性もよく、水分が多いので煮ても焼いてもすぐできます。漬物、焼き物、揚げ物どれをとっても相性がいいです。ヘタの切り口がきれいな物、ガクの下の色が白いものは鮮度がいいです。栄養成分はカリウム、ナスニン、ビタミンKが豊富です。
- 夏の魚
- 鯵、スズキ、太刀魚、穴子、イサキ、ハモ、あゆなどがこの時期おいしいお魚です。鯵は脂がのって味がよく、刺身、たたき、塩焼き、揚げ物などいろいろな料理に使用できます。
秋の食材
秋は夏の暑さで疲労している体の回復のために必要な食物繊維、ミネラル、ビタミンなどが取れます。味は水分がすくなく味・甘味が濃いのが特徴。里芋、ごぼう、れんこん、さつまいもなど根菜類と椎茸、しめじ、舞茸などのキノコ類などがあります。
- 里芋
- 縄文時代から食べられていたと言われている里芋。秋の堀立の里芋は白く、皮も薄くこすればすぐ剥けます。煮ても柔らかく、煮ころがしなど特においしく出来上がります。各地にいろいろな品種があり、それぞれ特徴のある里芋が収穫されます。栄養成分はカリウム、ガラクタン、ムチンなど豊富。芋類の中で一番低カロリーです。
- 牛蒡
- 食物繊維の塊のごぼう。家庭でもきんぴら、煮物、鍋、茹でて酢漬けなどいろいろと料理されています。皮にうまみや香りがあるので泥はたわしで洗うといいでしょう。大阪で取れる葉ごぼうや極太の堀川ごぼう、漬物にされるやまごぼうなどいろいろあります。栄養成分は食物繊維、マグネシウム。ポリフェノールが豊富です。
- きのこ
- 秋の旬の食材の代表的なきのこ。椎茸、しめじ、舞茸、えのき、えりんぎ、なめこ、松茸などがあります。基本天然もの以外は水気を吸って風味がおちるので洗わないのが原則です。天然物もさっと洗うか濡れ付近で拭くように汚れを取り除きます。栄養成分は食物繊維、ビタミンD、カリウムなどが豊富。
- 秋の魚
- 秋刀魚、鮭、戻り鰹、鯖、かます、かになどがこの時期においしいお魚です。秋刀魚は、最初は細く脂があまりなくすっきりしていますが、10月くらいに入ると脂も味ものってきます。鮭などは焼きもの、蒸しもの、揚げものなどさまざまなお料理に使用できます。
冬の食材
冬野菜は寒さで凍らないように糖を蓄積し糖度を蓄える野菜が多いです。また血行をよくし、体を温めたり・免疫力を上げる風邪予防に効果的なビタミンやカロテンなどの栄養素が豊富に含まれているのも特徴です。大根、ほうれん草、小松菜、白菜、葱、春菊、キャベツ、ブロッコリーなどがあります。
- 大根
- 冬の大根は柔らかく、瑞々しいのが特徴。下の方は辛いので大根おろし、真ん中は煮物、上の方は辛味の弱いので生食に適しています。葉つき大根の葉にも栄養がたくさんありますので捨てずに炒め物、茹でて味噌汁などに使用してください。種類も大蔵大根、練馬大根、三浦大根、聖護院大根などいろいろとあります。
栄養成分は葉酸、ビタミンC、カリウムなどが豊富です。 - ほうれん草
- 冬のほうれん草は根が赤く、寒さによって甘くなるのが特徴。葉の色が鮮やかで艶があるものが新鮮です。お浸しはもちろん、炒め物、洋風のクリーム煮、バター炒め、ベーコンなどの加工品にも相性がいいです。種類は冬にしかないちぢみほうれん草、生で食べられるサラダほうれん草、軸が赤い赤軸ほうれん草などがあります。栄養成分は鉄分、葉酸、ビタミンKなどが豊富。
- 白菜
- 冬の白菜は柔らかく、寒さによって甘くなるのが特徴。見た目より重量があり、葉が濃い色がいいです。鍋物はもちろん、白菜漬け、煮浸し、炒めものなどに料理されます。種類は霜降り白菜、オレンジ白菜、ミニ白菜などがあります。栄養成分はカリウム、ビタミンC、ビタミンKなどが豊富です。
- 冬の魚
- 鱈、鰤、あんこう、牡蠣、平目、キンキ、金目鯛などがこの時期においしいお魚です。
鱈は鍋物、煮付け、ムニエル、揚げ物などさまざまな料理に使われます。鰤もこの時期のものは脂がのって身がやや白くなります。
まとめ
旬の食材について詳しく解説してきました。旬の食材をうまく利用し、普段の食事、お弁当などに積極的に使用してみてください。
栄養が豊富で値段も安いので食べないともったいないですね。
旬の食材の特徴
- 栄養価が高い
- 値段が安い
- 季節にあった栄養がとれる
春夏秋冬の食材
春の食材
- 山菜
- ふきのとう、こごみ、たらの芽、山うど、わらび、ぜんまい、かたくり、のびる、うるい、木の芽などがあります。
山菜には苦味があり、この苦味が毒素を排出してくれて血液を浄化せいてくれると言われています。栄養成分は種類によって変わりますが食物繊維、カリウム、ビタミンなどのミネラルが豊富です。 - 筍
- 旬の筍は香りがあり、柔らかいのが特徴。3月から多く出回り、5月初旬頃まであります。鹿児島、福岡、熊本、京都、静岡などが主な産地。収穫後すぐ茹でないとえぐみや苦味がまして食べづらくなります。先端の方がえぐみが強く、根本の方が弱いです。栄養成分は食物繊維、カリウム、たんぱく質が豊富です。
- アスパラガス
- コクと旨味があり、歯ごたえがあるのが特徴。収穫後は甘く・柔らかく、鮮度が悪くなるほど味が落ちやすいので早めにいただきます。種類はグリーンアスパラ、ホワイトアスパラ、紫アスパラ、ロングアスパラ、ミニアスパラなどがあり、紫アスパラは緑に比べて糖度が高くやわらかく、茹でると緑色になります。栄養成分はアスパラギン酸、ビタミンE、ルチンなどが豊富です。
- えんどう豆
- 旬のえんどう豆は茹で時間も短く柔らかくなるのが早いのが特徴。薄緑色で大粒のうすいえんどう豆と緑が濃いグリンピースがあります。関西では薄いえんどう豆がよく食べられます。3〜5月頃最盛期、鮮度劣化が早いので早めにいただきます。栄養成分は、たんぱく質、澱粉、ビタミンB1などが豊富です。
- 春の魚
- 鯛、さわら、かつお、めばる、しらす、かれいなどがこの時期においしい魚です。鯛は桜鯛と言われているほど姿が綺麗で甘く、旨味が濃い味になります。
夏の食材
- トマト
- 夏の路地物のトマトは香りがよく味が濃いのが特徴。ヘタが緑色で切り口が新鮮なものが、鮮度がいいです。湯むきして冷蔵庫に入れて冷やしておけばそれだけで満足感がでてきます。栄養成分はリコピン、ビタミンC、ビタミンEが豊富です。
- 胡瓜
- 夏の胡瓜は水分豊富で柔らかいのが特徴。イボが痛いくらい尖っているものが新鮮です。ぬか漬けにすると違いが本当にわかります。
皮が硬い場合はピーラーで剥くと食べやすくなります。栄養成分はカリウム、ビタミンC、ビタミンKなどがあり、95%水分もあります。 - 茄子
- 夏の茄子は皮が柔らかく水分豊富なのが特徴。油と相性もよく、水分が多いので煮ても焼いてもすぐできます。漬物、焼き物、揚げ物どれをとっても相性がいいです。ヘタの切り口がきれいな物、ガクの下の色が白いものは鮮度がいいです。栄養成分はカリウム、ナスニン、ビタミンKが豊富です。
- 夏の魚
- 鯵、スズキ、太刀魚、穴子、イサキ、ハモ、あゆなどがこの時期おいしいお魚です。鯵は脂がのって味がよく、刺身、たたき、塩焼き、揚げ物などいろいろな料理に使用できます。
秋の食材
- 里芋
- 縄文時代から食べられていたと言われている里芋。秋の堀立の里芋は白く、皮も薄くこすればすぐ剥けます。煮ても柔らかく、煮ころがしなど特においしく出来上がります。各地にいろいろな品種があり、それぞれ特徴のある里芋が収穫されます。栄養成分はカリウム、ガラクタン、ムチンなど豊富。芋類の中で一番低カロリーです。
- 牛蒡
- 食物繊維の塊のごぼう。家庭でもきんぴら、煮物、鍋、茹でて酢漬けなどいろいろと料理されています。皮にうまみや香りがあるので泥はたわしで洗うといいでしょう。大阪で取れる葉ごぼうや極太の堀川ごぼう、漬物にされるやまごぼうなどいろいろあります。栄養成分は食物繊維、マグネシウム。ポリフェノールが豊富です。
- きのこ
- 秋の旬の食材の代表的なきのこ。椎茸、しめじ、舞茸、えのき、えりんぎ、なめこ、松茸などがあります。基本天然もの以外は水気を吸って風味がおちるので洗わないのが原則です。天然物もさっと洗うか濡れ付近で拭くように汚れを取り除きます。栄養成分は食物繊維、ビタミンD、カリウムなどが豊富。
- 秋の魚
- 秋刀魚、鮭、戻り鰹、鯖、かます、かになどがこの時期においしいお魚です。秋刀魚は、最初は細く脂があまりなくすっきりしていますが、10月くらいに入ると脂も味ものってきます。鮭などは焼きもの、蒸しもの、揚げものなどさまざまなお料理に使用できます。
冬の食材
- 大根
- 冬の大根は柔らかく、瑞々しいのが特徴。下の方は辛いので大根おろし、真ん中は煮物、上の方は辛味の弱いので生食に適しています。葉つき大根の葉にも栄養がたくさんありますので捨てずに炒め物、茹でて味噌汁などに使用してください。種類も大蔵大根、練馬大根、三浦大根、聖護院大根などいろいろとあります。
栄養成分は葉酸、ビタミンC、カリウムなどが豊富です。 - ほうれん草
- 冬のほうれん草は根が赤く、寒さによって甘くなるのが特徴。葉の色が鮮やかで艶があるものが新鮮です。お浸しはもちろん、炒め物、洋風のクリーム煮、バター炒め、ベーコンなどの加工品にも相性がいいです。種類は冬にしかないちぢみほうれん草、生で食べられるサラダほうれん草、軸が赤い赤軸ほうれん草などがあります。栄養成分は鉄分、葉酸、ビタミンKなどが豊富。
- 白菜
- 冬の白菜は柔らかく、寒さによって甘くなるのが特徴。見た目より重量があり、葉が濃い色がいいです。鍋物はもちろん、白菜漬け、煮浸し、炒めものなどに料理されます。種類は霜降り白菜、オレンジ白菜、ミニ白菜などがあります。栄養成分はカリウム、ビタミンC、ビタミンKなどが豊富です。
- 冬の魚
- 鱈、鰤、あんこう、牡蠣、平目、キンキ、金目鯛などがこの時期においしいお魚です。
鱈は鍋物、煮付け、ムニエル、揚げ物などさまざまな料理に使われます。鰤もこの時期のものは脂がのって身がやや白くなります。