私は変わっていた子で田舎に遊びに行っては、祖母が漬けるぬか漬けをたくさん食べていました。
そして祖母と一緒にぬか漬けの中をかき回ししたり、匂いを嗅いだり、ぬか漬けの質問などもしていたほどです。
今では自分で15年以上同じぬか床をお世話しているし、梅雨には梅干し、らっきょう漬け、冬は白菜漬けを漬けています。
そんな漬物は、日本の食卓に欠かせない伝統的な保存食。毎日の食事に漬物を取り入れる人も多いのではないでしょうか。
「漬物って、ただの塩辛い食べ物でしょ?」
「食べすぎたらよくないでしょ?」
そんな風に思っている人も、少なくないかもしれません。
しかし漬物には、さまざまな栄養素が含まれており、健康に良い効果が期待できるのです。
例えば、漬物には以下の栄養素が豊富に含まれています。
- 乳酸菌:腸内環境を整える
- ビタミンC:美肌効果
- 食物繊維:便秘解消、ダイエット効果
- カリウム:塩を排出
また、漬物は食欲増進や疲労回復にも効果的です。
この記事でわかることは
- 漬物を食べることのメリット
- 代表的な漬物
- 家庭で食べやすい漬物
子供は漬物を食べる子と食べない子にはっきり分かれると思います。うちの双子ですが1人はまったく食べません。
食べない又はあまり食べてこなかった子にもこれを機会に少しずつ食べさせてみて、毎日の食生活に取り入れて、健康的な生活を送りましょう。
プロフィール
- 40代で料理系の仕事20年以上。
- 調理師免許所時。野菜ソムリエ。
- 小学生双子の父親で料理を毎日担当。
- 3年間受験にむけて頑張っている子供の為に料理を日々勉強中。
漬物を食べることのメリットとは?
漬物を食べることのメリットは、大きく分けて以下の5つです。
- おいしく楽しめる
- 栄養価が高い
- 腸内環境をととのえる
- 美容にいい
- 食欲を増進させる
おいしく、そして楽しめる
漬物は別名香の物と呼ばれています。香という漢字がつくほどなので、香りがよく酸味と旨味がマッチして総合的においしい食べ物になります。
人間業ではない自然のなせる食べ物の一つになります。
漬物を漬ける人はおいしいものを作るというよりは、いかにおいしい環境を作る手助けをしてあげるかにつきます。
漬物は、夏はぬか漬け、冬は白菜漬けやたくわんなど季節によって味わえます。
6月に仕込む梅干し、らっきょう漬けなどはこの時期に漬けると1年中いただめますので、作ったことがない人は挑戦してみるのもいいですね。
自分好みの味に漬けられるところも魅力の一つですね。
栄養価が高い
漬物には、野菜に含まれる栄養素に加えて、発酵によって生成された栄養素も含まれています。
生野菜なので加熱によって失われるビタミン類などが豊富に残り、ぬか漬けしたら乳酸菌やビタミンB1、カリウムなども一緒に取れます。
それに生では食べづらい茄子などは、漬けることによって食べやすくなります。
たくあんも食物繊維、ミネラル、ビタミンなど豊富に含まれていますよ。
腸内環境を整える
漬物に含まれる乳酸菌は、腸内環境を整える働きがあります。腸内環境が整うことで、便秘解消や免疫力アップ、ガン予防などの効果が期待できます。
漬物の乳酸菌は植物性乳酸菌であるため、腸まで生きたまま乳酸菌が届きます。
昔ながらの漬物なら1gあたり100万〜1億個の乳酸菌が含まれているので、腸内環境を整えるのに適した食べ物と言えます。
私もほぼ毎日糠漬け、たくあん、白菜漬けなど食べていますよ。
美容に良い
漬物に含まれるビタミンCや食物繊維、乳酸菌によって、美容効果をもたらします。
ビタミンCはコラーゲン生成を促進する働きがあり、肌や粘膜の健康維持に役立ちます。食物繊維は、便秘解消や腸内環境を整えるのに効果的であり、肌荒れやニキビを防ぐ働きが期待されます。
乳酸菌により腸内環境が整い、免疫力が向上して肌を外部から守る効果も期待できます。
あるモデルさんも自家製ぬか漬けを漬けていると聞きますね。
食欲を増進させる
食欲を増すには胃液の分泌を促すものが効果的で、漬物の酸味や塩気が、食欲を増進させます。
梅干しの酸味のクエン酸は、夏バテの時の疲労回復と食欲促進、又ストレスにも有効的に働いてくれます。
漬物は食べやすいので、食事の箸休めとしてもおすすめです。
漬物があればご飯が何杯でもいけますね。
代表的な漬物
漬物の種類
まずは漬物の種類を解説します。
- 塩漬け
- 塩を使って漬けた漬物。白菜漬け、梅干し、野沢菜漬けなど
- 醤油漬け
- 醤油を使って漬けた漬物。福神漬け、牛蒡の醤油漬けなど
- 味噌漬け
- 味噌を使って漬けた漬物。山菜の味噌漬けなど
- 酢漬け
- 酢を使って漬けた漬物。らっきょう漬け、蕪のあっちゃら漬け、ピクルスなど
- ぬか漬け
- ぬかと塩を使って漬けた漬物。野菜のぬか漬け、たくあん漬けなど
- 粕漬け
- 粕を使って漬けた漬物。奈良漬け、わさび漬けなど
- 麹漬け
- 麹を使って漬物。べったら漬け
次は家庭で食べやすい特におすすめの漬物をいくつか紹介します。
ぬか漬け
お米を精米した時に出る糠を利用した漬物であり、糠に塩水を加えて野菜を漬けて発酵させたものです。
江戸時代に白米が食べられるようになり、残った糠を使ってできた漬物です。玄米で取れていたビタミンB1が白米を食べることで取れなくなり、脚気の病気も生まれました。
ぬか漬けにして食べると糠に残っているビタミンB1が漬物で取れるようになるのでで江戸時代らしいリサイクルな食べ物です。
ぬか漬け栄養成分はビタミン B1、カリウムなどあり、それに加えて漬ける野菜の栄養素も取れます。
白菜漬け
白菜に塩をして1〜2日おいて水気を搾り、その後昆布、赤唐辛子と一緒に漬けた漬物です。2週間以上つけた物は酸味が出て複雑な味わいになります。
好みで食べる時に煎った胡麻、七味唐辛子などをかけていただきます。12月過ぎた寒い季節の白菜を使うと甘みがある格別な美味しさになります。
白菜漬けの栄養成分はカリウム、カルシウム、ビタミンC、葉酸、食物繊維といったさまざまな栄養素を豊富に含んでいます。
たくあん
塩と米ぬか、好みで砂糖、赤唐辛子などを加えて作るたくあんは発酵食品で、栄養成分はビタミンB1、ビタミンE、ナイアシン、乳酸菌などを豊富に含みます
ぬか漬けとしての栄養も大根の栄養も両方取れる体にいい食べ物のです。大根には食物繊維、ミネラル、ビタミンなど豊富に含まれています。
買いやすく食べやすい漬物になりますが、お店で買うときは原材料がシンプルなものの方が体にいいでしょう。
輪切り、短冊切り、細切り、角切りなど切り方によっても食感がかわるのでいろいろ試してみてくだいね。
梅干し
梅雨の時期に完熟梅を塩漬けしてつくります。完熟梅に塩をして梅酢があがり、それを梅雨明けに干して梅干しとなります。
梅酢が上がった時に塩で揉んだ赤紫蘇を入れると赤い梅干しになり、入れないと白い梅干しとなります。
漬けた赤紫蘇をカラカラに干して細かくしたものが、ゆかりになります。
自家製の梅干しを作るとゆかりできますので、梅干し作りをしたことがない方はチャレンジしてみてくださいね。
梅干しの栄養成分は、クエン酸、カリウム、ポリフェノール、カルシウム、鉄分、ビタミンE、パニリンなどが豊富に含まれています。
夏の暑い時期にいただくと疲労回復効果や代謝の活発化などの効果も期待できます。
一度作ると(減塩ではなく20%くらいのもの)何年、何十年ともちますので、いつでも食べられます。
私のうちでも10年前に作った梅干しもおいしくいただけ、時間がたつほど塩が馴染んでまろやかになっていくのが感じます。
お弁当に大活躍な梅干し
梅干しはお弁当に入れると防腐効果もあるので子供のお弁当にも安心して入れられます。
そのままご飯の上に置くのもいいし、果肉だけを使った梅和え、梅干し煮、洗ったお米と一緒に入れて炊けばほんのりピンク色の梅干しご飯ができあがります。
そのご飯で作るおむすびは、中に入れて梅干しとは違った味わいが楽しめます。
らっきょう漬け
5、6月頃らっきょうが出回りはじめます。
らっきょうの外側の汚れた皮をひと剥きし、綺麗に洗います。塩と塩水(呼水)をして塩漬けし、その後少量ずつ甘酢につけます」。
酢に長く漬けておくとらっきょうの歯ごたえがだんだんとなくなるので早めに食べることをおすすめします。
冷蔵庫に入れると比較的長く歯ごたえはもちます。しっかりした塩漬けの場合は常温でも平気です。
らっきょうの栄養成分は、ビタミンC、食物繊維、アリシン、カリウムが豊富に含まれています。カレーなどにありますが普段の食卓にも出して食べてみてください。
さすがにお弁当には匂いで入れられませんが…。
まとめ
漬物のメリットと代表的な漬物について解説してきました。
漬物のメリット
- おいしく楽しめる
- 栄養価が高い
- 腸内環境をととのえる
- 美容にいい
- 食欲を増進させる
代表的な漬物
- 塩漬け
- 塩を使って漬けた漬物。白菜漬け、梅干し、野沢菜漬けなど
- 醤油漬け
- 醤油を使って漬けた漬物。福神漬け、牛蒡の醤油漬けなど
- 味噌漬け
- 味噌を使って漬けた漬物。山菜の味噌漬けなど
- 酢漬け
- 酢を使って漬けた漬物。らっきょう漬け、蕪のあっちゃら漬け、ピクルスなど
- ぬか漬け
- ぬかと塩を使って漬けた漬物。野菜のぬか漬け、たくあん漬けなど
- 粕漬け
- 粕を使って漬けた漬物。奈良漬け、わさび漬けなど
- 麹漬け
- 麹を使って漬物。べったら漬け
家庭で食べやすい漬物
- ぬか漬け
- お米を精米した時に出る糠を利用した漬物であり、糠に塩水を加えて野菜を漬けて発酵させたもの。
ぬか漬けの栄養成分はビタミン B1、カリウムなどあり、それに加えて漬ける野菜の栄養素も取れる。 - 白菜漬け
- 白菜に塩をして1〜2日おいて水気を搾り、その後昆布、赤唐辛子と一緒に漬けた漬物。
白菜漬けの栄養成分はカリウム、カルシウム、ビタミンC、葉酸、食物繊維といったさまざまな栄養素を豊富に含んでいる。 - たくあん
- 塩と米ぬか、好みで砂糖、赤唐辛子などを加えて作る漬物。たくあんの栄養成分はビタミンB1、ビタミンE、ナイアシン、乳酸菌などを豊富に含んでいる。
- 梅干し
- 完熟梅に塩をして作ります。梅酢があがり、それを梅雨明けに干したら梅干しになります。梅酢が上がった時に塩で揉んだ赤紫蘇を入れると赤い梅干しになり、入れないと白い梅干しとなる。
漬けた赤紫蘇をカラカラに干して細かくしたものが、ゆかり。
梅干しの栄養成分は、クエン酸、カリウム、ポリフェノール、カルシウム、鉄分、ビタミンE、パニリンなどが豊富に含まれている。夏の暑い時期にいただくと疲労回復効果や代謝の活発化などの効果も期待できる。 - らっきょう
- らっきょう、塩、塩水(呼水)で塩漬けし、その後少量ずつ甘酢につけます。らっきょうの栄養成分は、ビタミンC、食物繊維、アリシン、カリウムが豊富に含まれている。
漬物は、栄養価が高く、健康に良い効果が期待できる食材です。子供にも大人にも漬物を毎日の食生活に取り入れて、健康的な生活を送りましょう。